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令和5年度 京都府立乙訓高等学校スポーツ健康科学科 研究発表会(1日目) フォトレポート&インタビュー

令和5年度 京都府立乙訓高等学校スポーツ健康科学科 研究発表会(1日目) フォトレポート&インタビュー

動作分析 探究学習 ICT 高校生

京都府立乙訓高等学校(以下、乙訓高校)では、スポーツ健康科学科の授業で動作解析アプリ「SPLYZA Motion」をご利用いただいています。同学科では2年生の2学期から興味関心に応じて1組4人程度のグループに分かれ、各自が設定したテーマについて実験・調査をし、3学期にその成果を発表する研究発表会が実施されています。

今回、令和5年度研究発表会の1日目にお招きいただき、計6グループの発表を見学してきましたので、発表時の写真と共に各研究テーマをご紹介します。また、終了後には数名の先生からお話を伺うことができたのでその内容も抜粋してお届けします。(訪問日: 令和6年2月6日(火))

※乙訓高校のSPLYZA Motion導入事例インタビューはこちら


各グループの研究テーマ


1.「100m走のニ次加速局面のストライド向上における走力への影響」


2.「投手のフォームにおける腕の振りが球速に及ぼす影響」


3.「バドミントン競技の流れにおける重要な項目の検討」


4.「トレーニングによる筋刺激が走動作に与える影響」


5.「インパクト時の咬合・呼吸・発声がバッティング動作に与える影響」


6.「フェンシング競技におけるトップ選手の攻撃時のステップについて」




各グループの持ち時間は質疑応答を含めて20~30分ほど。質疑応答では、1年後に研究発表を控える1年生からも多数質問が上がっていました。また、先生方から発表内容に対する鋭い指摘が飛ぶこともあり、乙訓高校スポーツ健康科学科の研究発表で求められる水準の高さと、厳しくも暖かい学科の雰囲気を垣間見ることができました。


先生からのコメント(抜粋)


▼乙訓高校スポーツ健康科学科の研究発表会について

今年発表を終えた2年生は、去年の研究発表会で1学年上の先輩たちが教員陣から鋭い指摘を受ける様子を見ていたはずです。一定以上の水準の研究発表が求められる文化は長年受け継がれてきているものなので、今年の研究発表会に出席した1年生にとって今日の様子が刺激となり、来年度の良い取り組みに繋がってほしいと思います。


▼研究発表を経験した生徒からの反応

大学に近いレベルの研究を高校生の間に経験でき、楽しかったと話す生徒の中からは、スポーツ関係の進路を希望する声もあがっています。


▼SPLYZA Motionを授業に取り入れたことによるポジティブな効果

以前はデータを出す作業がパソコンを使って手作業でしか行えず、かなりの時間と労力がかかっていました。ですがSPLYZA Motionを利用することで、身体動作のあらゆる数値を出す作業がiPadで簡単にできるようになったため、作業効率が圧倒的に上がりました。


▼SPLYZA Motionの活用で苦戦したこと&今後の理想

解析結果の数値が多く出すぎるため情報過多に陥り、どのデータを使えばよいかを教員陣も瞬時に判断できないことがありました。発表資料にデータが盛り込まれてはいるものの、結論や考察の内容にはせっかく取ったデータをまだ活かしきれていない印象を受けています。

例えば、
・研究を進める中で生徒たち自身が必要なデータに気付いて取得を試みる
・手元にあっても研究内容とは関係のないデータは発表では使わない判断ができる
といった、より高いレベルの学習を実現することが今後の理想です。